桂林寺 石造地蔵菩薩坐像
   相模原市 指定有形文化財(彫刻) 

 桂林寺の地蔵菩薩坐像は、像高9.6cmで砂岩の一石から像本体、蓮華座、連弁形光背の全てを彫りあげた小石仏で、その背面は仕上げを施していません。
 形姿は腹前で両手を重ね、掌に宝珠をのせているようであり、腹部の下には裳とその結び緒をみせ、中世鎌倉地方を中心に流行した宋風の法衣垂下像の形式をとっています。
 像本体は、目鼻、唇、耳など繊細な表現が感じられ、的確な頬の張りもあって中世作らしい作風が見られます。制作年代は14世紀末ないし15世紀初頭頃と考えれられています。