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都市の水域理念

河川は人類の活動を支える自然の恵みである。河川は人間活動の舞台空間であり、太古以来、河川が人類に果たしてきた役割は大きかった。

しかし、都市は近代化、工業化と称して、恵まれた都市内外の水域環境を激しく破壊しながら計画されてきただけに、その犠牲も大きかった。

結果、河川を始めとして都市環境問題全般にわたって、従来の学問体系では解決し得ないほどの要素を多く含むこととなった。

環境問題の解決には、複雑な要素要因の内在性、外在性、そして社会的組織関係、人間関係等の相互利害関係が阻害要因となり、未だ理想的な解決への道のりはほど遠く、都市域を取り巻く水域環境は益々多岐にわたった問題を投げかけている。

都市人口の多くが海岸、河川等の水際に分布している我国では、集中豪雨や洪水問題、新たな親水空間の創造や地下水問題、ヒートアイランド削減効果に寄与する水利用問題等々取り組むテーマは実に多い。

都市圏の水域環境問題を解決することは、複雑系への挑戦である。先ずは実測、数値解析、理論を通して真摯に水に学びながらも、単一学問体系ではなく文字通り学際的研究が要求されている。即ち、水環境の開発と維持保全は現状と将来について、長期的かつ総合的観点から総括的に研究する必要がある。

本頁上部に掲載した二葉の写真は、ソウル市の水域環境改善事業の例である。ソウル大の梁統在教授の壮大な企画を受けて、2002年の市長選で清渓川の復元を公約に掲げた李明博市長が当選、高架道路化した河川再生に果敢に挑戦した。

その結果、僅か数年で工事は完成、右の写真が示すように、現在では市民の憩いと潤いの河川として見事に復活し、世界の注目を浴びている。日本橋もかくありたいものである。もって「他山の石」とすべきであろう。

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